SEIBERLING(セイバーリング)ってなんだ?
先日当店にこんなカタログが運ばれてきました!!
鮮やかな青のカタログの表紙には「SEIBERLING」と書いてあります。
興味津々でカタログを開くと・・・
「SEIBERLING SL101」(セイバーリング エスエルイチマルイチと読むらしいです)と商品名が書いてあり、「コストパフォーマンスに優れたベーシックラジアル」とシンプルな記載があります。
当然ながら、すぐにカタログを持ってきてくれたブリヂストンの担当セールスの方に「これ何?」と質問攻めです。
担当セールスの話によれば、これまで当店で販売していた「ファイアストンFR10」が生産終了となり、こちらの商品へ切り替わるとのことでした。
当店では2010年から長らく販売していた「ファイアストンFR10」ですが、ようやくフルモデルチェンジとなります。
本当に長い期間販売していたので「FR10」には愛着があります。
とても安価でしたのであまり車に乗らない方や、近い将来愛車を手放す予定がある方、ご年配の方、社用車、商用車などに大変人気のタイヤでした。
「安いタイヤをマメに交換するほうがいい!」という意見のお客様もいらっしゃいました。
しかし一方で「両サイドの摩耗が早い!」との厳しい意見を頂戴することも少なからずありました。
お乗り方や空気圧管理の部分で、摩耗の度合いは大きく変わりますが、このFR10は他の取り扱い商品に比べると比較的「両サイドの摩耗」が顕著だったと思います。
そのため、タイヤのセンター部分の溝がまだ残っているのにサイドの摩耗により交換を余儀なくされるお客様もいらっしゃいました。
そんなFR10の弱点を今回の「SEIBERLING SL101」は見事に改良してくれているようです。
ご案内いただいた話によると、トレッド形状の最適化とレイヤーの追加によりショルダー部(両肩部分)に集中してかかる圧力を改善したそうです。
また、実物をみせてもらいましたが、タイヤの溝が新品時から若干深く作られているようにも見えます。
「耐摩耗性能」は確実に向上していると思います。
今後はコストパフォーマンスに優れたタイヤとして人気が出そうです。
ここまでで「SEIBERLING(セイバーリング) SL101」についてはなんとなくご説明できるレベルまで理解をしました。
しかし、「SEIBERLING」というブランド名そのものについては馴染みが全くありません。
正直わからなことばかりでしたので私なりに調べてみました。
ここからはあくまでネットでの情報ですので不確かな部分もあります。
「たぶん・・・」「そうかもね・・・」というスタンスでお付き合いください。
「SEIBERRING」は1921年にアメリカのオハイオ州で誕生した「Seiberling Rubber Company」のブランド名のようです。
創業者の「フランク・セイバーリング」はアメリカの発明家で1898年にタイヤメーカー「Goodyear Tire&Rubber Company」(現在のグッドイヤー)を設立したことで有名な人物らしいです。
その後自身の名前の付いた「Seiberling Rubber Company」を設立、様々なタイヤを開発し成功を収めたようです。
特に、「Saw-Tooth Tread」と呼ばれる「鋸歯」のような模様のトレッドパターンをタイヤに初めて導入したり、高速走行や長時間の運転で熱のこもりやすいタイヤに「Heat-Vents」と呼ばれる熱を放出する機能を加えたりとタイヤの安全性能の向上に大きく貢献した人物のようです。
当時のセイバーリングタイヤの広告を見ると「Safety feature(安全な機能)」「safety principles(安全原則)」などの文字が多く並んでいます。
何となく「安全」に対する意識が非常に高いタイヤメーカーであったことがうかがえます。
「Saw-Tooth Tread」
このようなタイヤパターンを最初に考えた人ということでしょうか?
(画像はブリヂストンの中型トラック・バス用バイアスタイヤ マイティーリブです)
キザキザの鋸の歯のようなパターンをしていますね?
そんなセイバーリング社は瞬く間に大成功をおさめ、一時は世界第7位のタイヤメーカーまで成長したようです。
しかし、その後ラジアルタイヤの普及や市場の変化についていくことができず、同社は「ファイアストン社」に買収されました。
その後、ブリヂストンがファイアストンを買収した為、ブリヂストンに帰属する形になったそうです。
現在、創業の地であるアメリカ市場ではほとんど販売されていないそうですが、「安心・安全なカーライフ」の為のタイヤ製造技術と情熱はブリヂストンが引き継いでいく!ということでしょう。
SEIBERRING SL101 は2月より順次販売を開始しております。
一部リリースが遅れているサイズもあるようですが、興味のある方は遠慮なくお問い合わせください。
担当:池田