サービス事例 / 2014年12月8日

当社で手がけた技術サービス事例をご紹介します。

トヨタ ソアラ プラグ交換&オイル交換

2014年12月8日

今回のご紹介はプラグ交換とオイル交換です。

作業の車はトヨタのラグジュアリースポーツカーのトヨタ ソアラです。

前回も紹介しましたが今回もプラグの豆知識をのせたいと思います。

まずプラグとは・・・・

■スパークプラグの役割・種類

ガソリンエンジンは、ガソリンと空気の「混合気」をピストンで圧縮したのち、電気火花によって着火・燃焼させています。圧縮しただけでは着火しないからで、最適なタイミングに着火させる「点火装置」と、高温・高圧の燃焼室内で強力な火花を飛ばす働きをする「スパークプラグ」(点火プラグ)が必要不可欠となります。(ディーゼルエンジンは、圧縮熱によって着火しますので、点火プラグは必要ありません。)

スパークプラグは、電極部分で火花を散らし、圧縮された混合気に着火する役割を担っています。その回数は、アイドリング時でも1分間に数百回で、エンジン回転数が高くなれば数千回にも及びます。また、燃焼によって生じる高圧力にも耐え、気密を保持し、燃焼時に受けた高熱を外へ逃がす構造にもなっています。

ところが、このスパークプラグは消耗品です。しかも、燃焼室内の高温かつ高圧という状況下で機能するため、ほんの些細な不調や劣化がエンジンコンディションに大きく影響します。例えば、火花ギャップが広過ぎると要求電圧が高まるため、加速時などの失火(息つきを起す)の原因ともなったり、また燃焼ミス(ミス・ファイア)が起こると、エンジン出力が低下して排気ガスも汚くなってしまいます。

スパークプラグは主にハウジング、絶縁碍子、電極などで構成されます。

ハウジング

絶縁碍子を支持し、エンジンに取りつけるためのもので、下部には接地電極が溶接されます。

絶縁碍子

純度の高いアルミナ陶器で作られ、電極の支持と漏電を防ぐ働きを持ちます。

電  極

中心電極と接地電極で構成され、双方の間には一定距離のスパークギアップ(火花すき間)が保たれます。

点火プラグには熱価という基準があり、熱価番号が大きくなるにつれて高回転エンジン向けになります。しかし、エンジンには圧縮率比の高いもの、高回転型・低回転型など多くの種類があるので、各エンジンに適したプラグ選択が必要です。自動車メーカーが車種ごとに指定した品を使用しましょう。これを無視して違う熱価のプラグを使用すると、エンジン不調の原因になる場合もあります。

エンジン駆動中は常にプラグの発火部は高温の燃焼ガスにさらされます。そのエンジンから受ける熱を適度に放熱させ、プラグ自体の温度が常に適正でなければなりません。

熱価は、プラグが受ける熱を放熱する度合いをさします。自動車のパワーや使用状況によって適した熱価を選ぶ必要があります。

低熱価型プラグ

放熱しにくく、電極部が焼けやすい特徴があります。燃焼ガスにさらされる面積が大きく、熱が逃げにくいため、連続低速走行や軽負荷ノロノロ運転時など、エンジンの温度があまり上がらない状態に適します。

高熱価型プラグ・・ 放熱しやすく電極部が焼けにくいプラグです。燃焼ガスにさらされる面積が少ないため、熱も逃げやすくなっています。

次に、プラグの先端形状や金属の種類による分類があります。

・イリジウムプラグ

先端の火花が飛ぶ電極にイリジウム合金を使用しています。

耐久性が非常に高いイリジウム合金を使用することで、電極を極限まで細くする事ができるので、電力一点集中による点火を行うプラグとしては、集中する面積が非常に狭くなるので、同じ電力でも一点に大きな火花を集中して飛ばす事ができます。

イリジウム合金を使用することで高価になりますが、長持ちします。

・白金プラグ

先端の電極に白金合金を使用しています。

イリジウムまではいきませんが、電極を細くすることができるので大きな火花を飛ばす事ができます。また、耐久性にも優れていますので、長持ちします。白金を使用していますので、高価になります。

・レジスタープラグ

プラグ内にレジスター(抵抗)を内蔵した物です。

電極にはニッケル合金を使用したものが多く、一般的なプラグと言えます。

抵抗を入れることで、火花によって発生するノイズを抑え、スピーカーへの影響を無くしています。

柔らかいニッケル合金を使用しているので電極を細くすることができず、電力を集中させる面積が広くなってしまいます。

そのため火花が弱くなり、安定した火花を飛ばす事が難しくなります。

しかし非常に安価です。耐久性には優れていませんので交換時期は早めに設定されています。

プラグには上記のような種類があり、さらに組み合わせたり電極の先をさらに工夫した

形状にしたりする事で種類はどんどん増えます。

通常プラグは10000~30000Vという大電力が流れます。

もちろんその手前にあるコードにもその大きな電力が流れますので、普通の銅線ではすぐに焼損してしまいます。

そこで、特別に『ハイテンションコード』と呼ばれるコードが接続されています。

※最近の車では「ダイレクトイグニション」というシステムが主流で、ハイテンションコードがありません。

ハイテンションコード

ハイテンションコード(プラグコード)とスパークプラグをつなぐ為に、『プラグキャップ』という部品もあります。

これらの部品は火花の大きさに非常に大きく関係する為、これらの部品をハイスペック(高価)

物に交換する事で火花が大きくなる事になります。

火花が大きくなる事で燃焼の手助けをする事になり、燃費・出力向上に寄与します。

・・・とこのようにプラグというのは点火以外に燃費などにも係わりのあるものなんですね。

皆様も自分の運転にあったプラグに変えてみてはいかがでしょうか?

ご来店お待ちしております。

担当者:美濃口