世界のタイヤメーカーランキング
【1986年】 【2012年】
①グッドイヤー(米) ①ブリヂストン(日)
②ミシュラン(仏) ②ミシュラン(仏)
③ピレリ(伊) ③グッドイヤー(米)
④ブリヂストン(日) ④コンチネンタル(独)
⑤ファイアストン(米) ⑤ピレリ(伊)
⑥ジェンコープ(米) ⑥住友ゴム(日)
⑦グッドリッチ(米) ⑦横浜ゴム(日)
⑧コンチネンタル(独) ⑧ハンコック(韓)
⑨横浜ゴム(日) ⑨マキシス(台)
⑩PCダンロップ(豪) ⑩杭州中策(中)
今から約4半世紀前の1986年の世界のタイヤメーカーランキングは上記の通り。
1986年と言えば、第3次中曽根内閣。流行モノは「写ルンです」、「ボディコン」、「土地転がし」、音楽では瀬川瑛子の「命くれない」、石川さゆりの「天城越え」、スポーツでは西武ライオンズ日本シリーズ優勝、千代の富士連勝時代です。
1986年にはタイヤベスト10にアメリカのメーカーが4社、ベスト20には10社ありました。
自動車王国を誇るアメリカにタイヤメーカーが半数を占めて何の不思議もなかった。
ところが今月、インドの「アポロ」が「クーパー(米)」を買収して、アメリカ系のメーカーはベスト20にグッドイヤーの1社となった。
その原因は何か・・・・・
①経営陣が目先の収益に拘って長期的な研究開発投資を怠ったこと。
②株価に拘ったこと。
③労働組合対策の失敗。
④流通資本にメーカー資本が振り回されたこと。
主にこの4つ。
アメリカの流通資本の代表は、「シアーズ・ホールディングス」
タイヤメーカーはこの流通資本のシェア競争を展開、アッという間にメーカーは次々と姿を消した。ベスト20に10社を誇っていたアメリカは、グッドイヤー(米)1社を残すだけになった。
タイヤメーカーを踏み台にしてシアーズは成長を続けた。シアーズは自国メーカーを潰して、多国籍メーカーにも同じようにシェア競争を期待したろう。
どっこい多国籍メーカーはその手には乗らなかった。
当然シアーズの業績は悪化。2002年には20億8千万ドルの利益計上だったが、昨年の営業損益は8億3千万ドルの赤字に転落。
買いたたけるメーカーがいなくなった為だ。
ブリヂストンは、戦後、グッドイヤー(米)に技術提携してもらい技術躍進して、またファイアストン(米)をグループ企業に受け入れ、圧倒的な規模で今日まで走ってきました。アメリカメーカーを反面教師にして「名実共にナンバー1」になる様にこれからも突き進んで参ります。