エンブレムの由来 ポルシェ&フェラーリ
ポルシェ社のエンブレム(クレスト:紋章)は、所在地であるバーデンビュルテンブルグ州と
シュトゥットガルト市のクレストを合わせたものです。
中央のシュトゥットガルト市のクレストには馬が跳ねていますが、STUTTはドイツ語で牝馬を、
GARTは英語のGARDENにあたります。
つまり、シュトゥットガルトは日本語にすると「馬の園」という意味になります。
なるほど。ポルシェ社の本拠地である街のシンボルを、そのままエンブレムにしたというわけで
すね。これは納得・・・・頷けます。
では、何故イタリアに拠点を置くフェラーリも同じ馬を…?
フェラーリのシンボルである「跳ね馬」は、国民的英雄であったイタリアのパイロット、「フラ
ンチェスコ・バラッカ」が自身の戦闘機につけていたマークに由来すると言われています。
第一次世界対戦で「撃墜王」とまで称された伝説のパイロットのバラッカ・・・。
1918年に彼は戦死してしまいますが、その後彼の両親が、エンツォ・フェラーリ社に彼のシンボ
ルであった跳ね馬のエンブレムを授けました。
そして、バラッカが自身の戦闘機につけていたマークはそう・・・。
ドイツのシュトゥットガルト市の紋章。第一次世界大戦中、空軍では撃墜した飛行機のマークを
戦利品として自身の戦闘機に張り付ける文化があったそうです。当時、イタリアの宿敵であった
ドイツ空軍との戦闘でドイツ機を撃墜した証として、バラッカが自身の戦闘機に敵軍のマークを
張り付けたようです。その敵軍というのが、ドイツのシュトゥットガルト市であった、という訳
なんですね。
なるほど、ポルシェとフェラーリが同じシンボルを使用していたのは、そのような背景があった
からだったのですね。深い歴史と過酷な時代背景を感じさせられました。
このように、普段何気なく見ているものの由来や背景を辿っていくと、意外な事を発見できるか
もしれませんね(^_^)/