サービス事例 / 2015年4月5日

当社で手がけた技術サービス事例をご紹介します。

農道のポルシェ

2015年4月5日

スバルサンバー 6代目(1999年-2012年)

自社生産でスバルを代表するリヤエンジンリヤ駆動(RR)のクルマと言えば、

スバルサンバーです。現行モデルはダイハツのハイゼットのOEMになってしまい

ましたが、先代までのサンバーは、、そのレイアウトから「農道のポルシェ」

などとユーザーから冗談混じりに、時には敬意を込めて評されることもありま

した。

そんな農道のポルシェのサンバー・・・。

今回はタイヤ交換とアライメント作業です。

ありがとうございます。

タイヤサイズは軽バンの王道サイズの145R12 6PR。

4輪独立懸架のサンバーは前後トゥの4ヶ所調整です。

最近のミニバンよりも調整ヶ所が多いサンバーです。

サンバー(Sambar )は、スバルブランドを展開する富士重工業が販売する軽商用車。

なお2012年(平成24年)4月1日まで販売されていた6代目モデルまではスバルが自社

開発、および自社生産を行っていましたが、7代目以降からはダイハツ・ハイゼット

のOEMとなり、ダイハツ工業が生産しています。

「サンバー」のネーミングは、インド産の水鹿に由来。

「スバル」それ自身を除く、スバルブランドにおける最も古い商標であり、軽自動

車全体の商標としてもハイゼット(トラック・約54年、カーゴ(←バン)・約53年)

に次いで2番目の長寿車種(トラック、バン共に約53年)です(日本車全体でも7番

目に長寿)。

1961年から2012年までの自社生産時代は、モデルチェンジを繰り返しつつも、リア

エンド床下にエンジンを横置きに搭載した「リアエンジン」レイアウトを採用。特

に積空差の大きい軽トラックにとっては、荷台の床下にあるエンジンは格好のバラ

スト役を果たすことから、空車時でも十全なトラクションが確保され、安定した走

行、登坂能力を得ていました。

さらに日本においては乗用車でも普及していなかった四輪独立懸架を1961年の発売

当初から採用しており、この2つは軽トラック・軽キャブオーバーバン市場において

長くサンバーのみが持つ特徴でした。

これらの特徴は、初代モデル開発にあたって先行した乗用車のスバル・360の技術を

応用した結果の産物でしたが、富士重工が通常型軽乗用車のカテゴリーで前輪駆動

方式に移行した1980年代以降も、サンバーではリアエンジン方式が踏襲され続けま

した。

特記すべき事項として、1980年に通常型軽トラック・軽キャブオーバーバンとして

初めて四輪駆動方式が一部を除きオプション設定され、以後他社も追随したこと

で、軽トラックと軽キャブオーバーバンの実用性の向上に大きく寄与しました。全

車前輪ベンチレーテッドディスクブレーキ、直列4気筒エンジンの採用も早く、エア

バッグの2センサー化は、同世代の普通乗用車にも採用例は少なかったとか・・・。

更に4気筒エンジン導入後の1990年代からは、日本でも数少ないルーツ式スーパーチ

ャージャー装備モデルが設定されました。

58馬力(ネット値。6代目モデルでの場合)を発生するモデルであり、高速道路での

走行も多い赤帽便用などに重用されました(いわゆる「赤帽サンバー」)。

なおインタークーラーはスペースやレイアウトの制約から非搭載。

ライバル車種のスズキ・エブリイ/キャリイ、ダイハツ・アトレー/ハイゼットなど

は後に乗用ワゴン系と共通のインタークーラーターボエンジンに移行しましたが、

その後軽トラックの過給機付モデルは相次いでラインナップから消滅し、自社生産

時代末期には軽トラック市場において唯一過給機付エンジンが選べるモデルとなっ

ていました。

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