スタッフ日記

スタッフがさまざまなテーマでクルマに関する情報をお伝えします。

鑑賞の前準備

2009年3月18日

美術品などの鑑賞に行く前に必要なこと…

出来ればやっておきたいこと、と言った方がいいのかもしれない。

まずは、やはり作品についての予備知識、

そして作者の制作過程、生い立ちや歩みなど……

その対象作品と同年代の作品・作者、ライバル、

作品のジャンル、分類…

美術史的位置づけ?……

上記の内容をしっかり頭に叩き込んで行けば、

バッチリでしょう!

……しかし、実際は作者の名前くらいしか覚えていない状態で

美術館や博物館へ行ってしまうことの方が殆ど…(-。-;)

これは凄く勿体無いことなんじゃないか!?と最近は思います。

中学の頃美術部にいた私は、部活の一環で、

美術館に、ある彫刻家の作品を鑑賞しに行きました。

事前に顧問の先生は、生徒たちに図書館へ行くように言いました。

鑑賞する作品について調べたり、作者について知るためです。

あの頃の私は若かった……

(本物を観にいくのに、なんでこんなことさせるんだ?それに、

作品の作られた背景や作者の意図に何の意味があるんだ?

作品そのもので伝えられなきゃ、そんなの意味ないじゃないか?)

こんな風に思っていて、渋々という感じに資料集めをしていました。

今は、どちらかというと、顧問の先生のやり方に賛成です。

というよりは、まぁ、やはり勿体無いから、という理由なのですが。

色々といままでみてきて、作品とだけ向き合っただけじゃ、

浮かんでくる疑問は解消出来ないことが多いからでしょう。

確かに、作品から全てを感じ、読み取れれば一番なのでしょうが、

大体いつも、作品と作者の「凄さ」だけしか分からないのです。

鑑賞していて浮かんでくる様々な疑問、

たとえば、(どうやって描いてるんだ?)という技法についてや、

(何があったんだ?)思想や気持ち、作者の制作の背景など…

(あれ、この人達、同年代のアーティストか…。会ったりしたことあんのかな)

(白ばっかり、好きな色なのかなぁ)

(また同じモデルだ…娘か?)

などなど、疑問が溢れるばかり。

こういう疑問も、予備知識が入っていると、

(ああ、これが噂の一木彫かぁ)とか、

(奥さんが死んだ後にこれを描いたんだよな…)とか、

(この人達、タッチが似てるけど、確か同門だったな)とか、

また違った見方が出来るんですよね。

出来れば、理想は同じ作品を2回以上は鑑賞する。

1回目は、空っぽのまま作品と向き合う。

2回目以降は、ちょっと知識を入れて、向き合う。

これがいいのかもしれませんねー。

こうすることで、勿体無い感が無くなって、

より、作品を楽しめるような気がします。

ということで、かなり楽しみな「阿修羅展」は、

2回はみに行きたい!!

(かつて修学旅行でみた時は、何も知らないまま、ただその美しさに

見惚れるばかりでした。顔が3つ、腕が6本、このバランス…

今度は、それ以外も感じ取れるようにしたいですね)

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