冬になると必ず思い出す思い出
学生の頃の話です。
1月4日、実家の広島に帰ろうとその日の夜、バイクで出発。
天候があまり良くなかった為、寒さ対策にジャンバーを重ね着していました。
太宰府インターから高速に乗り、走っているうちに門司付近でなんと、
まさかの雪がぱらぱら(>_<)
さっきまでの気温が一気に下がり、寒いから痛いに変わってきました。
雪は降りやまず、手足の感覚が無くなり始めてきました。
上下の服もライダースーツを着てるわけでもなく、雪が降り始めてすぐに、
真冬の高速の寒さを完全にあまくみていた事に、気が付きました。
山口に入ると、さらに気温が下がり電光掲示板には「気温2℃ 凍結注意」って
書いてあるんです。
バイクは直に風を受けるので、おそらく体感気温はマイナス℃。
手足の感覚は無くなり始め、体の震えも止まらず、足をステップに置いているのかも
分からなくなっていました。
雪は降りやまず、とうとう意識まで朦朧としてきました。
これはマズイなと思い、パーキングに入りました。
時間が夜中だった為、食堂や売店が閉まっていて体を暖める手段が無いんです(>_<)
唯一暖かい物と言えば、自動販売機のホットの缶コーヒーでした。
体を震わせながら缶コーヒーを握りしめ、指の感覚を取り戻していました。
そこにトラックの運転手らしき人が来て、「兄ちゃん大丈夫かー」って言ってくれて、
「これで暖まり」ってコーヒーを買ってくれたんです。
「どこまで行くんや」って聞かれ、広島と言うと「えー!」とびっくりしていました。
それもそのはず、まだ半分も来ていなかったからです(>_<)
また走りだしても、すぐにパーキング。
体力的に限界が近づいて来て、また休憩していると「これ飲んでください!」と女の人がコーヒーを。
トラックの運転手の人が「これ飲んでがんばりやー」とコーヒーを。
またまたトラック運転手にコーヒーを。
僕の横に、缶コーヒーが4本も並んでいました。
辛くて、しんどい思い出ですが、たくさんの人の温かさをもらった思い出でもありますね。
優しい人は本当にたくさんいるんだなーと思いました(^o^)
それと、雪の中バイクで広島まで帰ろうとした自分が、バカだったとも思いました(>_<)