サービス事例 / 2020年2月3日

当社で手がけた技術サービス事例をご紹介します。

スタッドレスタイヤの通年使用はお勧めできません

2020年2月3日

みなさま、こんにちは

スタッドレスタイヤの買換えが近づいて、まだ溝があるからもったいない。

その思いはよく分かります。

廃棄するならそのまま使おう。

春になってもノーマルタイヤに交換せずに春も夏も秋もそのまま履きつぶして

冬のスタッドレスタイヤ買い替えのタイミングで廃棄する。

というオーナーの方が以外と多く、街でもよく見かけますよね。

また、『タイヤ交換をするのが面倒だから、そのまま来シーズンまで履き続ける』

という方もいるかもしれません。

スタッドレスタイヤを夏に使っても問題はないのでしょうか?

また、タイヤの寿命を縮めてしまわないのでしょうか?疑問ですよね。

この写真を御覧下さい。

2シーズンスタッドレスタイヤを履き続けた方のタイヤです。

タイヤは摩耗して冬タイヤとしての限界値プラットホームが露出、ゴムのひび割れ。

タイヤの整備不良は同乗する人もまわりの人も巻き込む恐れのある、安全に関わる

重大な問題ですから、スタッドレスタイヤの夏の使用の危険性についてお伝えします。

 

①燃費悪化

スタッドレスタイヤのゴムは柔らかいため、路面に多く密着します。

また、特殊な柔らかいゴム素材を使っているためラジアルタイヤより重いので

これも燃費が悪くなる一因といえます。

 

②ハンドリングが鈍くなる

ラジアルタイヤで当たり前だったコーナリングがスタッドレスタイヤでは

思いのほか大回りになりがちです。

カーブ走行や急なアクセル・ブレーキ操作は予想外の事故の原因になる為、注意が必要です。

 

③ブレーキの効きが悪くなる

スタッドレスタイヤのゴムは柔らかく、ブレーキング時の力に負けて溝が変形しやすいです。

そのため、ラジアルタイヤに比べてブレーキ性能が下がり、制動距離が長くなりがちです。

 

④排水性の低下

スタッドレスタイヤには深い溝と細かい溝が多く入っていて、路面の水をかき出して

ハイドロプレーニング性能が優れている印象をうけます。

しかし、スタッドレスタイヤのゴムは柔らかいため、細かく入った切り込みは

水圧に負けて変形します。

そうなると、路面とタイヤの間の水膜をかき出す力が弱まってしまうため

結果、スタッドレスタイヤはハイドロプレーニング現象が起きやすいのです。

特に、高速道路や大雨の際の走行時は注意が必要です。

 

⑤タイヤ寿命が縮む

スタッドレスのゴムは-20℃でも柔らかさを保てるような特殊な

ゴムを使用していますが、炎天下の路面では必要以上に柔らかくなります。

夏の気温の高い時期に使用を続ければ、柔らかくなったゴムは乾いた路面に密着し

急なブレーキやアクセル・カーブ走行では削られやすくなります。

 

⑥バーストの危険

真夏の炎天下での長時間の長距離の高速走行など、過酷な状況下では熱を持ちやすく

変形しやすいためタイヤがバースト(破裂)する可能性も高まってしまいます。

 

以上6つの結果から、スタッドレスタイヤを夏も装着使用する場合は寿命が縮む事と

安全・安心につながる性能低下する為、注意は必要です。

 

タイヤの安全点検はタイヤ館にお任せ下さい。

お客様の安全・安心をサポートいたします。

 

担当者:坂野井

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